「PDCAサイクル」は主に製造業で
新しい商品や新たな試みを
実施するとき使われるスキルです。
とても合理的でシンプルなスキルですから
もちろんどんな業種でも応用可能です。
ですから今回は、
ぼくたちの関わるペットサロンで
どう応用するかをお話してみます。
先ず、PDCAとは、
P・・・ プラン (計画)
D・・・ ドゥー (実践・行動)
C・・・ チェック (計測・評価)
A・・・ アクション (改善)
の頭文字を並べた略語。
なぜサイクルがついているかと言えば
P~Aを順番に進めたら
Pに戻ってまた繰り返すからです。
ではどんな時に使うかというと、
今の状態を変えたいとき、または変えろと指示されたときなど、
立場によってモチベーションは違うものの
現状を変える必要が生じたときです。
それでは、
PDCAをもていねいに説明していきましょう↓
Planとは?
何を目標に(目標は必ず数値で)テストするのか、日程計画にします。
Doとは?
できるだけ同じ条件で、複数のテストをして比較できるように結果を記録します。
Checkとは?
テスト結果が目標と比べて、良いのか・悪いのかを正確に判断します。
Actionとは?
チェックで分かった悪い点を無くすためのアイデアを考えます。
Plan
改善のアイデアをテストする新たな計画を作ります。
*********************************************************************
ペットサロンの例で、
PDCAを1つづつ作ってみます。
まずは、Plan(計画)です。
Plan(計画)を決めるとき1番大事なのは、
必ず数字で目標を決めることです。
たとえば、↓
「ロングコートチワワのお耳掃除と全身シャンプーを、
5分で完璧に終わらせる。」
という感じになります。
このPlanでのポイントは、
「5分」は時計で測れても、
「完璧」にできたかどうかは
数値に残しにくいということです。
数字化するには
まず「完璧」とは何か?
の定義を決めます。
例えば完璧の定義を、
「消臭できていて、手触りが良いこと。」
とします。
消臭の評価方法はクンクン嗅ぐとしても、
健康状態や部屋の状態に影響を受けるので
2人以上で評価して結果を5段階評価で記録し、
2人の平均値を評価点にすれば良いでしょう。
手触りは、
耳の裏など、皮脂の残りやすい場所を決めておき、
(ここがOKなら他は絶対大丈夫的な場所に決める)
すすぎの直後、両耳の内側をそれぞれを指でこすり
きれいなステンレスのシンクで指を滑らせた感覚で
5段階評価すれば数値化できます。
(キュッとなれば満点の5点)
最後に、目標とテストスケジュールを決めます。
それぞれの評価項目に合格ラインの目標値を決めます。
(平均4点以上を目指したいですね)
いつからいつまでの間でテストするのか、
もしくは、何頭テストするのかを決めれば
Planは完成します。
あとは、
計画どうり実行(Do)して、
目標に比べて結果がどうだったかを評価(Check)します。
*ペットを相手にする評価は複雑な要素が重なりますので、
次回は、「評価の方法と考え方」について詳しくお話します。
そして、
評価(Check)の結果が目標に届いていなければ、
どこが悪かったのかを想定しながら
改善案(Action)を作ります。
・シャンプー濃度を変える
・洗う順番を変える
・指の使い方やスピードを変える
などの改善案が出てくれば、
それをもとにしたテスト計画(Plan)を作って
テストを実行(Do)するというサイクルです。
トリミングの現場で新しいアイデアを試すとき、
(シャンプーのテストが特に多いのですが)
多くはPDCAは半分位抜け落ちていて
ほとんどが感覚に頼ったテストになっています。
これでは、効果を求めて延々とテストするか、
最初思い描いていた高い理想をあきらめて
感覚にヒットしやすい結果で妥協することになるでしょう。
(臭いや仕上がりを特徴にする商品など)
PDCAサイクルは、
高い理想を最短時間で手に入れるための、
トリマーさんにとってのハサミのような
大事な道具になるスキルです。
P.S
上でお約束したとおり、
次回は、「評価の方法と考え方」について詳しくお話します。
P.P.S
CDC無料サンプルのご請求はここをクリック
飼い主様のご注文はここをクリック!
業務用商品のご注文はここをクリック!